遅い時間に失礼します。
皆様、お疲れ様です。
今回は、岸見一郎氏・古賀史健氏の著書「嫌われる勇気」の感想を書かせて頂きます。
タイトルは本文より引用しました。
哲人と青年の対話形式の本ですね。
アドラー心理学について、その思想や目指す理想などが哲人の口から語られます。
そのうち「人生の嘘」、「課題の分離」、「共同体感覚」など聞き慣れないワードが出てきますね。
序盤に、アドラーの思想は時代を100年先行したともいわれる…と書かれてますが、読み終えるとその意味がなんとなく分かり始めるといいますか。
私はそんなに理解力がある方ではないのですが、「課題の分離」という考え方には軽く衝撃を受けつつ、妙に納得出来る部分がありました。
以下は本文より抜粋です。
【われわれは「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要があるのです】
中略
【およそあらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと-あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること-によって引き起こされます】
この部分は、正に過去の自分の経験を言い当てられてるような気になりました。
そして【「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」を考えて下さい】と続きます。
最後は【ある国に「馬を水辺に連れていくことは出来るが、水を呑ませることはできない」ということわざがあります】と書かれています。
精いっぱいの援助はするが、自分を変えることが出来るのは自分だけ、と。
そして次のページには、【あなたの期待や信頼に対して、相手がどう動くかは他者の課題なのです】と書かれています。
これは正にその通りだと思うのですが、私は日常に慣れていくとつい忘れて、自分に都合のいいような動きを他者に期待してしまうんですよね。
私と相手は全く違う人間なので、冷静に考えれば当たり前のことなんですが。
今後はその辺りを気を付けていこうと思っております。
他にもアドラーのいう「共同体感覚」とは、【過去から未来、そして宇宙全体までも含んだ、文字通りの「すべて」が共同体なのだと提唱しているのです】という一文には、なんというか…なんてスケールの大きな事をいう人なのだと。
【共同体感覚とは、幸福なる対人関係のあり方を考える、もっとも重要な指標なのです】と続いていますね。
そして【自己への執着を、他者への関心に切り替えていくのです】と。
このアドラー心理学の考え方は、「共同体感覚」という言葉通り、人間だけの世界に留まらないかなり壮大なものだと感じました。
「自己受容」、「他者信頼」、「他者貢献」などの言葉も出てきます。
すべての悩みは「対人関係の悩み」である、と言い切ったアドラーだからこそ、自己と他者との関係性に主眼をおいたワードが多く出てくるのではないでしょうか。
この本の中で私が1番好きなワードは「勇気づけ」ですね。
まずは自分自身が勇気をもち、そして周囲の人へ少しでも勇気づけが出来るような人間になっていきたいと、ささやかながら思います。
アマゾンのリンクを貼らせて頂きますね。
ここまで付き合ってくれた方、本当にありがとうございます!
はてなスターつけてくれている方々、ありがとうございます!
それでは、日本からぼったくり被害が減ることを願って、また!